contents

お役立ち記事

[資金調達]

【必見】経営力向上計画とは?建設業・製造業の設備投資にメリットあり!まるっと解説

  • 投稿:2025年02月09日
  • 更新:2025年02月14日
【必見】経営力向上計画とは?建設業・製造業の設備投資にメリットあり!まるっと解説

経営力向上計画は、中小企業の生産性向上を支援する制度で、税制優遇や資金調達のサポートを受けながら設備投資を進めることができるメリットがあります。本記事では、経営力向上計画の概要、節税メリット、申請手続きの流れ、適している業種や企業 について詳しく解説します。

また、経営課題を放置するリスクや、経営力向上計画の対象となる具体的な設備・ソフトウェア についても紹介。企業が競争力を維持し、財務基盤を強化するためのポイントを分かりやすくまとめました。

「経営力向上計画を活用して、節税しながら事業を成長させたい!」という方は、ぜひ本記事を参考にしてください!

制度の目的と背景

経営力向上計画とは、中小企業の生産性向上を支援するために国が設けた制度です。この計画が認定されることで、税制優遇や金融支援など、さまざまなメリットを受けることができます。特に、法人税の負担を軽減したい方や、建設機械やソフトウェアの設備投資を検討しているものの税負担が気になって進められない方にとって、有効な節税対策の一つとなります。

この制度は 「中小企業等経営強化法」 に基づき、各企業が自社の経営力向上に向けた具体的な取り組みを計画し、それを国に認定してもらうことで支援を受けられる仕組みになっています。

対象となる企業や業種

経営力向上計画は、基本的に中小企業や小規模事業者を対象としています。業種についても、製造業・建設業・サービス業・飲食業・IT業など幅広い分野で活用可能です。ただし、業種ごとに計画策定の際に参照すべき「事業分野別指針」があるため、事前に確認しておくことが大切です。

この計画は、業績向上や生産性アップを目的としている企業全般に適しているため、以下のような企業に特におすすめです。

  • 新たな設備投資を行い、事業の競争力を強化したい企業
  • 節税対策を考えているが、適用できる制度を探している企業
  • 利益が見込まれるが、手元の資金を有効に確保したい企業

次の章では、この計画を活用することで得られる 「経営力向上計画のメリット」「経営課題を放置したことによるリスク」 について詳しく解説します。

経営力向上計画のメリットとは?

経営力向上計画を作成しているイメージ

1. 税制優遇措置(中小企業経営強化税制)

経営力向上計画の最大のメリットの一つが、税制優遇措置を活用できることです。特に、設備投資を検討している企業にとって、税負担を軽減できるのは大きな魅力です。

この計画が認定されると、中小企業経営強化税制 の適用を受けることができ、以下の税制優遇を受けられます。

  • 即時償却(購入した設備の全額をその年の経費として計上可能)
  • 税額控除(設備投資額の7~10%を法人税額から控除)

通常、設備投資は数年間にわたって減価償却しますが、即時償却を利用すれば、設備購入費を一括で経費計上でき、利益を圧縮することで法人税の負担を大幅に軽減できます。また、税額控除を選択することで、設備投資を行いながらもキャッシュフローを確保できるため、資金繰りの安定にもつながります。

2. 金融支援(融資の優遇措置)

経営力向上計画を認定された企業は、金融機関からの融資を受けやすくなる というメリットもあります。

  • 日本政策金融公庫による低金利融資
  • 信用保証枠の拡大

特に、日本政策金融公庫の低利融資を活用すれば、通常よりも有利な条件で設備資金や運転資金を調達できます。また、信用保証協会の保証枠が広がるため、銀行融資を受ける際の審査が通りやすくなる点も大きな利点です。

3. 許認可承継の特例(法的メリット)

一部の業種では、事業承継時に経営力向上計画が認定されていると、許認可の承継がスムーズに行える 特例が適用される場合があります。たとえば、建設業や運送業では、新たに許認可を取得する必要がなく、事業の継続が容易になります。

経営力向上計画のメリットを活用すれば、税制優遇や金融支援を受けながら、事業の成長を加速させることができます。 特に、設備投資を検討している企業や、節税を考えている経営者にとっては、活用しない手はありません。

経営課題を放置した場合のリスク

経営課題を放置すると、時間とともにリスクが大きくなり、事業の継続が難しくなる可能性があります。特に、節税対策や設備投資を後回しにすると、次のような問題が生じることがあります。

1. 競争力の低下

技術革新が進む現代において、最新設備を導入しない企業は競争力を失い、市場シェアを落とすリスク があります。競争力が低下すれば、価格競争に巻き込まれ、利益が圧迫されることで、経営が厳しくなります。特に、製造業や建設業などの分野では、新しい機械やソフトウェアを導入しないことで、他社と大きな差がついてしまう可能性があります。

2. 財務基盤の弱体化

適切な節税策や経営改善策を講じなければ、不要なコストが増加し、利益率が低下します。特に、中小企業は資金的な余裕が限られているため、税負担を軽減し、手元資金を確保することが、事業の安定運営に直結 します。経営力向上計画を活用することで、適切な税制優遇を受けることができるため、こうしたリスクを回避できます。

3. 資金繰りの悪化

経営力向上計画を活用しなければ、税金の支払いで手元の資金が減少し、設備投資や新規事業への資金確保が難しくなる ことがあります。資金繰りが悪化すれば、銀行からの融資や投資家からの資金調達も難しくなり、最悪の場合、事業の存続が危ぶまれることもあります。

経営力向上計画を活用すれば、税負担を軽減しながら現金を確保し、事業成長に必要な資金を確保することが可能です。 企業が将来の成長を見据えて戦略的に活用することが求められます。

経営力向上計画の申請手続きについて

経営力向上計画の申請手続きのイメージ画像

経営力向上計画の認定を受けるためには、所定の手続きを踏む必要があります。ここでは、申請の流れや必要書類、認定までの期間 について詳しく解説します。

申請の流れ

経営力向上計画の申請は、以下のステップで進めます。

事業分野別指針の確認

  • 各業種ごとに「事業分野別指針」が設定されており、自社がどのような経営力向上の取り組みを計画すればよいのかを確認します。
  • 指針は、中小企業庁の事業分野別指針及び基本方針で公開されています。

計画書の作成

  • 「経営力向上計画書」を作成し、具体的な経営改善の方針や、設備投資などの取り組み内容を記載します。
  • 主な記載項目
    • 自社の経営状況(現状分析)
    • 経営力向上のための具体的な取り組み(設備投資、業務改善など)
    • 取り組みの効果(売上・利益の向上、業務効率化など)

所管官庁へ申請

  • 作成した計画書を、業種ごとの所管官庁(経済産業省、国土交通省など)へ提出します。
  • 提出は、電子申請または郵送で行います(各省庁の指示に従う)。

審査・認定

  • 提出された計画書は、内容が適正かどうか審査されます。
  • 問題がなければ、約30日程度で計画認定書と計画申請書の写しが交付されます(状況によって変動する場合あり)。

税制優遇や金融支援の適用

  • 認定を受けたら、即時償却や税額控除などの税制優遇措置を利用できるようになります。
  • 必要に応じて、日本政策金融公庫や信用保証協会の融資制度も活用可能です。

必要書類

経営力向上計画の申請には、以下の書類が必要です。

  • 経営力向上計画書(指定のフォーマットあり)
  • 事業計画書(今後の経営戦略や収益見込みを記載)
  • 財務諸表(直近3年分)(損益計算書・貸借対照表 など)
  • 設備投資を伴う場合は、見積書や仕様書

※ 申請先によって必要書類が異なる場合があるため、事前に確認が必要です。

経営力向上計画の申請は、計画書の作成と適切な申請手続きを進めることで、スムーズに認定を受けることが可能です。特に、節税メリットを最大限活用するためには、早めの申請が重要になります。

次の章では、「経営力向上計画が適している方や業種」について詳しく解説します。

経営力向上計画が適している方や業種は?

経営力向上計画は、すべての中小企業が活用できる制度ですが、特に大きなメリットを享受できるのは、節税や設備投資を検討している企業です。ここでは、具体的にどのような企業や業種が向いているのかを解説します。

1. 節税を検討している中小企業経営者

  • 法人税の負担が大きく、少しでも節税したい方
  • 利益が出ているが、税金を抑えて手元資金を確保したい方
  • 設備投資を検討しているが、減価償却による節税効果を最大限活かしたい方

経営力向上計画が認定されると、即時償却や税額控除が適用されるため、法人税の負担を大きく軽減することができます。特に、利益が出そうな年度に計画的に申請し、節税対策として活用するのが効果的です。

2. 設備投資を計画している企業

  • 新しい機械やシステムを導入したいが、初期コストを抑えたい方
  • 事業拡大に伴い、新たな設備投資が必要な方
  • ITツールを活用して業務の効率化を図りたい方

経営力向上計画を活用すれば、設備投資のコストを税制優遇で大幅に軽減できます。建設業の建設機械の導入、製造業の機械設備導入や、小売業・飲食業のPOSシステム導入、IT企業のクラウドサービス導入など、幅広い業種での活用が可能です。

3. 利益が予想されるが、税金を抑えて手元の現金を確保したい方

  • 今期の利益が多く見込まれ、税負担を抑えたい方
  • 手元のキャッシュフローを重視し、賢く税制優遇を活用したい方

特に、税額控除を選択すれば、法人税の負担を軽減しつつ、キャッシュフローを維持することができます。即時償却と組み合わせることで、より柔軟な資金管理が可能になります

4. 業種別の活用例

経営力向上計画は、以下のような業種で特にメリットが大きいです。

  • 製造業 → 新しい機械設備の導入・生産ラインの効率化
  • 建設業 → 建設機械やICT技術(BIM/CIM)の導入
  • 小売業・飲食業 → POSレジ、キャッシュレス決済システムの導入
  • IT・サービス業 → クラウドサービスやソフトウェアの導入
  • 運送業 → 環境対応型の新車両購入

このように、経営力向上計画は多くの業種で活用できる制度です。

経営力向上計画は、節税対策や設備投資を考えている中小企業経営者にとって、大きなメリットがある制度 です。特に、法人税の負担を軽減したい方、設備投資を検討しているがコストが気になる方には最適な選択肢 となります。

経営力向上計画の対象となる具体的な設備例

経営力向上計画の対象となる設備の1つバックホーのイメージ画像

経営力向上計画の認定を受けることで、税制優遇や資金調達支援を受けることができます。ここでは、計画の対象となる具体的な設備例をご紹介します。

機械設備の例

  • 油圧バックホウ(建設業向け)
    • 土木工事や建設現場で使用される重機で、作業効率を大幅に向上させます。
  • レーザースキャナー(測量・建築向け)
    • 3Dデータを正確に収集するためのツールで、測量や建築分野で活用されます。
  • パンチ・レーザー複合マシン(製造業向け)
    • 金属の切断や加工を自動化し、生産性を向上させる高度な機械です。

ソフトウェアの例

  • 3D作成ソフトウェア
    • 製品設計や建築設計のための3Dモデリングツールで、開発のスピードを向上させます。
  • 生産管理システム(製造業向け)
    • 在庫管理や生産ラインの最適化を行い、業務の効率化に貢献します。
  • 3D CADソフトウェア
    • 設計の精度を高め、製品開発のプロセスを効率化するツールです。

これらの設備やソフトウェアを導入することで、経営力向上計画の税制優遇を活用しながら、業務効率化や生産性向上を実現 できます。設備投資を検討する際は、これらが計画の対象となるかを確認し、戦略的に活用することが重要です。

まとめ

経営力向上計画は、中小企業が生産性を向上させ、節税や資金調達の優遇を受けるための有効な制度です。特に、法人税の負担を軽減したい方や、設備投資を検討しているが税負担が気になって決断できない方にとって、大きなメリットがあります。

経営力向上計画を活用するメリット

即時償却や税額控除による節税効果(法人税の負担軽減)
日本政策金融公庫の低金利融資や信用保証の優遇措置(資金調達のサポート)
設備投資を効率よく進められる(キャッシュフローの改善)

こんな方におすすめ!

利益が出ており、節税を活用して資金を確保したい方
設備投資を計画しているが、税負担が気になる方
金融機関からの融資を有利な条件で受けたい方

経営力向上計画の申請を検討している方へ

経営力向上計画をあやなみ行政書士事務所に相談しているイメージ画像

「経営力向上計画を活用したいけど、自社で申請できるのか不安…」
「どのような手続きが必要なのか、もっと詳しく知りたい!」

そんな方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。

当事務所では、経営力向上計画の申請サポートを行っており、計画書の作成から申請までしっかりとサポートいたします。

📩 経営力向上計画のご相談は、あやなみ行政書士事務所へ。お問い合わせはこちらから!

経営力向上計画を活用し、節税や資金確保をしながら、賢く経営を進めていきましょう!

行政書士宮城彩奈

行政書士
宮城彩奈

関連記事
【必見】経営力向上計画とは?建設業・製造業の設備投資にメリットあり!まるっと解説

contact

お問合せ

あやなみ行政書士事務所への相談・お問合せは、以下の方法でご連絡ください。

*お問い合わせ内容により、有料相談になる場合がございます。(目安:5,500円税込/30分またはメール2往復程度)
*匿名及び非通知でのお問い合わせはご対応致しかねます。あらかじめご了承ください。

対応地域

神奈川県を中心とした首都圏に対応。

神奈川県:横浜市(鶴見区・神奈川区・西区・中区・南区・保土ケ谷区・磯子区・金沢区・港北区・戸塚区・港南区・旭区・緑区・瀬谷区・栄区・泉区・青葉区・都筑区)|川崎市(川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区・宮前区・麻生区)|相模原市(緑区・中央区・南区)|横須賀市|平塚市|鎌倉市|藤沢市|茅ヶ崎市|逗子市|三浦市|秦野市|厚木市|大和市|伊勢原市|海老名市|座間市|綾瀬市|葉山町

東京都:千代田区|中央区|港区|新宿区|文京区|台東区|墨田区|江東区|品川区|目黒区|大田区|世田谷区|渋谷区|中野区|杉並区|豊島区|北区|荒川区|板橋区|練馬区|足立区|葛飾区|江戸川区

千葉県:千葉市

初回相談は
無料です

contact

お問合せ

あやなみ行政書士事務所への相談・お問合せは、以下の方法でご連絡ください。

*お問い合わせ内容により、有料相談になる場合がございます。(目安:5,500円税込/30分またはメール2往復程度)
*匿名及び非通知でのお問い合わせはご対応致しかねます。あらかじめご了承ください。

対応地域

神奈川県を中心とした首都圏に対応。

神奈川県:横浜市(鶴見区・神奈川区・西区・中区・南区・保土ケ谷区・磯子区・金沢区・港北区・戸塚区・港南区・旭区・緑区・瀬谷区・栄区・泉区・青葉区・都筑区)|川崎市(川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区・宮前区・麻生区)|相模原市(緑区・中央区・南区)|横須賀市|平塚市|鎌倉市|藤沢市|茅ヶ崎市|逗子市|三浦市|秦野市|厚木市|大和市|伊勢原市|海老名市|座間市|綾瀬市|葉山町

東京都:千代田区|中央区|港区|新宿区|文京区|台東区|墨田区|江東区|品川区|目黒区|大田区|世田谷区|渋谷区|中野区|杉並区|豊島区|北区|荒川区|板橋区|練馬区|足立区|葛飾区|江戸川区

千葉県:千葉市